「笑い話 勇者へっぽこの冒険」 Cへっぽこの結末<最終回>
だが、独り旅がそんなに上手くいくわけもなく、相変わらず死んでばかりの冒険が続いていた。
「おおへっぽこよ、死んでしまうとは情けない」
もう何十回このセリフを聞いただろう。いい加減数える気力も失せてきた。
だがそれに続けて、王様が意外な言葉を口にした。
「おめでとう、へっぽこよ」
へ? 何がおめでとうなんだ?
「ついにお前の死んだ回数が百回になったぞよ」
もうそんなに死んでたのかよ。
「しかし、これだけ死にまくった勇者を儂は見た事がない。おまえはよっぽどへっぽこな勇者なのじゃのう」
そのひと言で俺はキレた。
「いい加減にしろクソジジイ! いっぺん手前ぇも戦ってみろや! もういい、冒険なんてやめてやらぁ!」
「ほう、冒険をやめると申すのか?」
王様は顔色一つ変える事なく言った。
「当たり前だっ! こんな冒険やってられるかっ!!」
俺は着ていた装備を脱ぎ捨てて言った。こんなもんもうくそくらえだ。
すると王様は意地悪な笑みを浮かべて言った。
「ほほう。ならお前に渡した餞別を返してもらおうかの。利子込みで一千万Gじゃ」
なんだそりゃ、悪徳金融かよ!
結局俺は今も、王に命令されるまま勇者……ではなく王の忠実な下僕としていつ終わるとも知れない冒険を続けている。
<おしまい>
<あとがき>
『ドラクエ3』をモデルにした、RPG風ギャグSS全四話の第四話完結編。
こんなRPGは嫌だその4☆
王様が実はあこぎな悪徳金融だ。(笑爆)
というわけで『へっぽこ』シリーズはこれにて完結です。
ここまで読んでいただきありがとうございました☆