「笑い話 勇者へっぽこの冒険」 B仲間とともに


 もう、このセリフを聞くのは何度目だろうか。
 俺だって死にたくて死んでるわけじゃねえ。
 やっぱり一人旅じゃ限界があるか。そう思った俺は酒場で仲間を集める事にした。

 なんだかんだで集まったのは戦士と僧侶と魔法使いの三人だった。
 これなら何とかいけるかもしれない。だが、そんな俺の淡い期待はあっさり崩される結果となった。
 まず戦士だが、見た目はゴツいくせに全く持って意気地という物がない。戦闘が始まれば真っ先に逃げ出してしまう(どんな戦士だよ)。
 僧侶は僧侶で自分のお洒落にしか興味がない。『化粧が崩れた』と言っては戦闘を中断する。おまけに魔法はロクに使えない。それなら僧侶じゃなく遊び人になってろよ、と言いたくなる。
 かろうじて一番使えそうなのが魔法使いだが、なんと八十にして魔法使いを目指したという御年八八歳のご老体。魔法一つ唱えるのにもえらい苦労な上、入れ歯を飛ばすととたんに魔法が唱えられなくなってしまう。おまけにぎっくり腰の持病つきだ。
 当然こんな連中で満足に戦えるわけもなく、あっさり全滅。
「おおへっぽこよ、死んでしまうとは情けない!」
 いい加減にしろ、このクソオヤジ。

 それから俺は教会に行き、三人を生き返らせてやった。こんなやつでも一応仲間だからな。
 ところがこいつら、生き返るなり俺の戦い方が悪いと文句を言ってきやがった。 
 こんなやつらとはやってられねえ。もうお前らクビだ!
 そしたらこいつら、口をそろえて言いやがった。
「今までの報酬はきっちりもらいますよ」


 ふざけんなっ!

<つづく>


Written by 佐倉信輔


<あとがき>
 『ドラクエ3』をモデルにした、RPG風ギャグSS全四話の第三話。
 こんなRPGは嫌だその3☆
 仲間が死ぬほど使えない。(笑)


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