「笑い話 勇者へっぽこの冒険」 @旅立ち


 この俺がいよいよ、そういよいよ勇者として旅立つ日。
 魔王とやらを打ち倒し親父の仇を討つのが俺の使命。
 やってやるぜ! 俺の肩に世界の運命がかかってるんだ。
 まずは城に向かい、王様に挨拶だ。しっかりと、そそうのないように。
 だけど、王様ってのはたいがい話長ぇなあ。聞きくたびれちまったぜ。
 とりあえず長い話を適当に聞き流して、餞別代りの50Gをゲット。
 って、どうでもいいけどしけてやがんなあ。
 まあいいや、とりあえずまずはこいつで武器でも買うとするか。
 俺は城を出て早速武器屋に向かう。
 さすがに武器屋だけあっていろんな武器がある。
 銅の剣に聖なるナイフ…どれもよさそうだけど高すぎて手がでねぇじゃねえか。
 結局今の所持金で買えそうなのはギリギリ50Gのこん棒だけ。
 しょうがねえ、ただのこん棒でもなにも無いよりマシか。
 俺はこん棒を持ってオヤジのいるカウンターに向かった。
 オヤジは愛想よくもみ手をしながら待ち構えていたが、俺の持ってきたのがこん棒だと分かると、途端に手のひらを返したように無愛想になりやがった。
 それしか買えねえんだからしかたねえだろう。
 オヤジは無愛想に言った。
「こん棒ですね。消費税込みで52Gになります」



 なぬ!?

<つづく>


Written by 佐倉信輔


<あとがき>
 『ドラクエ3』をモデルにした、RPG風ギャグSS全四話の第一話。
 こんなRPGは嫌だその1☆
 商品代や料金に消費税が設定されているRPG。みたいな。(笑)


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