「キモチ」


ある日突然 始まったシカト
「あいつと口聞くな」 そう言われ
クラスの子が あいつを避ける
後ろめたい気持ちで チラリと顔を見る

ほんとは誰よりも わかっているはずなのに
やられる側の 悲しいキモチ

ほんの一握りの勇気が出せなくて
抗(あらが)うことができなくて
だけどほんとはやりたくなくて
心の中で続く葛藤

たった一言「嫌だ」が言えなくて
あいつの心を傷つけて
ほんとは友達のはずなのに
助ける事が出来なくて


自分がされるの 嫌だから?
わかってる そんなのただのイイワケ
自分のキモチが 弱すぎるから
戦うことから ただ逃げているだけ

ほんとはとっくに 気付いているはずなのに
気付かない振り 弱いキモチ

ほんのひとかけらの勇気でいいから
抗うための力がほしい
嫌な事は嫌だって
はっきりとそう言えたら

やる側よりやられる側がいい
心ではそう思ってるはず
なのに自分の弱さに負けて
またあいつを傷つける


今さら許してくれとは言わない
友達面するつもりもない
責められてもかまわない
それだけの事をしてしまったから

自分に嘘をつきたくない
勇気を出すのは怖い
けど 誰かを傷つけるのはもっと怖い
だからもう 終わりにしたい

小さな ほんの小さな勇気でいい
立ち向かっていくために
心を体を傷つけるのを
これで終わりにするために

そして許して貰えないかもしれないけど
あいつにちゃんと伝えたい
「ごめんね」の一言を伝えたい
また 友達でいられるように・・・


Written by 佐倉信輔


<あとがき>
 この作品のテーマは“イジメ”です。
 実はイジメにも食物連鎖のようなピラミッドがあります。
 これは、そのきわめてい低い位置の人間を描いたものです。
 いじめる側の人間にも、このような感情を抱えている子が少なからずいると思います。
 どちらかというと“いじめられる側”だった管理人にもひょっとしたら、と思い当たるような事があります。
 いじめる側もいじめられる側も痛いのですよね…。><


INDEX